レントゲン手帳のご案内

「現在、レントゲン手帳は、運用を停止しております。」

〜あなたの安心のために〜

 現代の医療は,行政のみならず医療提供側にも情報公開と説明責任とが求められるようになっています.医療被ばくについては,放射線の名を冠する唯一の医療人たる診療放射線技師が責任を持つのが当然のことであるといえますし,そのために専門職として診療放射線技師が免許されているのであるといえます.

放射線に対する漠然とした不安に応えること

レントゲン手帳サンプル
 医療は本来その安全が保証され,患者に安心を与えるべきものですが,医療被ばくに関する新聞報道などから,放射線診療への不安を訴えられたり,放射線の影響について質問を受けたりするケースが増加してきています.
 多くの関心が寄せられている放射線影響の問題は,白血病やがんに代表される確率的影響と,不妊や胎児の形態異常といった確定的影響の二つに分けて考えることができるといえますが,社会一般には両者を混同することによる漠然とした不安が広がっているようです.
 正当化と防護の最適化を経たうえでの診療レベルの被ばくでは確定的影響は出現しないこと,そして確率的影響にしても受容可能なレベルのリスクであることを,患者の皆さまに説明し,安心していただく必要があります.

公益社団法人日本診療放射線技師会の「レントゲン手帳」について

 公益社団法人 日本診療放射線技師会では第62回総会において承認された事業計画のうち「国民のための事業」の一環として,医療被ばく低減へ向けた活動を積極的に推進してきております.2004年に日本放射線カウンセリング学会より「医療被ばく記録の手帳配布とその運用方法」の委託研究報告を受け,本会内部において引き続き検討を重ねてきた結果,希望する患者の皆さまに「レントゲン手帳」の名称でこの記録手帳を配布することとし、2005年度より試行的にその運用を開始いたしました.このレントゲン手帳による医療被ばく記録システムが目的とするところは,国民に対し医療放射線の正しい知識を普及して,医療被ばくの問題に対する認識と理解を得ようということであります.
 「良質な医療を提供する体制の確立を図るための医療法等の一部を改正する法律」により、医療提供側には医療安全と高い質の確保が求められています。医療安全の一つとしても重要である医療被ばく低減については、直接の行為者であるわれわれ診療放射線技師が責任を持ち対処するのが当然のことであり、積極的にその活動を実践することにより国民から信頼を得られるものと認識しています。
 先に述べたように、放射線診療の重要性と医療放射線のリスクを医療人は理解していても、一部の患者さまには正確な情報が伝わっておらず、それによって誤解を生んできたともいえる状況があります。この解決に向け、医療被ばくの不安を訴える患者さまには放射線診療によって受ける被ばく線量を具体的に示し、患者さまが抱く放射線影響に関する不安について、以下の運用基本方針に沿って行動していきます。
 なお、この手帳による医療被ばく履歴の記録は、2004年度から運用が検討されてきたものであり、2005年度に実施した数施設でのトライアルを経て、2007年2月より事業が開始されたものです。

レントゲン手帳の運用について

手帳運用の基本方針

1)放射線診療の重要性を踏まえたうえで、放射線影響のリスクを説明する。
2)医療被ばくに関する正確な情報を、患者と医療提供側(医師、診療放射線技師)で共有する。
ポスター
実施施設用ポスター
レントゲン手帳
レントゲン手帳表紙
レントゲン手帳サンプル
レントゲン手帳サンプル
レントゲン手帳記入面

手帳配布方法

 このレントゲン手帳は、医療施設の放射線部門を通じて、受診時に希望する患者さまへお渡ししていきます。手帳の扱いを希望する医療施設は、申込書にご記入の上、必要部数を本会宛てにお申し込みください。

※ 現在、申し込みは、受け付けておりません。

申込書の送付先

〒108-0073
東京都港区三田 1-4-28 三田国際ビル22階
公益社団法人 日本診療放射線技師会
医療被ばく安全管理委員会 宛

患者様からの質問への対応

レントゲン手帳の運用に関して患者さまからいただく質問には、各運用施設において放射線管理士認定者などが適切に対応することとしております。
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