感染症対策ガイドラインとは

Version1.1に改訂されました。

 日常診療において、患者と濃厚に接触する機会の多い診療放射線技師は、自身が感染しないよう、そして院内感染の媒体とならないためにも、感染予防策に対する十分な知識と技術を持ち、適切な予防方法の選択と実施及び環境整備を行う必要がある。その前提として、標準予防策や感染経路別予防策及び感染対策マニュアル等を十分に理解し、確実に履行することを目的としてガイドラインを作成した。  さて、2019年12月に中国湖北省武漢市に端を発した新型コロナウイルス感染症(COVID−19)は急激な勢いで感染者数が増加し、世界各国に感染が拡大した。国内でも感染者数は日々増加し、2020年4月7日には緊急事態宣言が発出され、その後もウイルスの感染拡大は衰えることなく2波、3波と続いている。  新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、放射線診療においても従前の想定を超えた影響を及ぼしていることから、診療現場においては、より確実な感染防止策を取った適切な検査の施行が求められている。  このような背景より、「診療放射線分野における感染症対策ガイドライン」改訂の必要性が高まり、このたび本委員会において改訂する運びとなった。  本ガイドラインの作成に際しては、厚生労働省「医療施設等における感染対策ガイドライン」や複数の施設の感染対策マニュアルを参考にし、新たに追加する新型コロナウイルス感染症関連は参考例を提示することとして、改訂に至った。  日常の診療現場において本ガイドラインを活用していただき、多くの患者に安全な放射線診療が施行され、院内感染の防止につながれば幸いである。  なお、本ガイドラインは、本委員会が感染症対策をとりまとめた時点のものであり、将来、必要に応じて適宜改訂されるものである。
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